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バラの花のように、マグロの切り身が皿の中央に飾られたちらし寿司。
魚のアラの味噌汁。
海ぶどうという、小さなマスカットの形をした海藻とワカメのサラダ。
矢楚と知也が用意してくれた夕食は、
想像していたより色彩ゆたかで美味しかった。
片付けは、私たちが。
広香と木綿子はそう言ったが、
雨が降る前に、花火しちゃおうぜ、と知也に提案された。
沖縄の天気は変わりやすいようだ。
強い風が雲を吹き集め、目が痛いほどだった陽射しを、三時頃には塞いでしまった。
花も海も、島全体が薄暗く沈み込む。
この島の美しさは、太陽がもたらしている、彩りにこそあるようだ。


