光の子





その離れは、広香の兄弟子だった響子の弟が、独立する二年前まで住んでいたもので、

今は広香と、もう一人若い女性の見習いとで暮している。


2LDKの間取りは、それぞれが六畳の自室をもてたため、なかなか快適な寮生活、といった感じだ。



土と埃と汗にまみれた身体で離れに帰ると、広香はそのまま浴室へ向かう。

浴槽はない狭い作り、シャワールームと言ったほうがいいぐらいだ。



服を脱ぐと、明るい午前の陽が身体に降り注ぐ。

夜にはない清々しさが、伸びやかな気分をくれる。


強いお湯を頭から浴びた。全身が包みこまれる心地よさ。



今日は、なにをしよう。



夜は、木綿子と食事をする約束になっていた。


そうだ受賞式で着る服を、木綿子に選んでもらおう。
流行なんて、広香はもうとっくに見失っている。


少し早めに会えるか、メールしてみよう。
日曜だし、融通はきくかも。

それまでに髪を切ろう。