それに、と柴本亜希は晴れやかに微笑んだ。 「月島さんがすぐに逃げ出すことは、わかっていたから。 ダイヤモンドは眩しかった? 目が眩んで投げ出したんでしょ、矢楚のこと」 なん、で…。 「廊下で、私、見てたから。あなたのことも。 矢楚がどんなに月島さんのこと好きでも、 二人が壊れるのは時間の問題。 だから。 私は待っていたの。そのときに備えて」 うまくいった、そう言って柴本亜希は満足そうに微笑んだ。 「うまくは、いってない。矢楚のお父さんは、柴本さんを諦めてない」