窓際の席の柴本は、寝ているようだ。 組んだ腕に頭を載せ、顔は窓側に向けて。 長い髪が、扇を広げたように机と細い背中に流れている。 こいつは、寝ていても迫力があるんだな。 矢楚は、前の席に腰掛けて、柴本、と声をかけた。 幸い、近くには誰も座っていなかった。