「平気」 『すっげー!嬉しい。 じゃあ、えっとね……。 三時に迎えに行くから、広香んちに。 広香、暖かいカッコしてね、あと、スカートは穿かないで』 不思議に思いつつも、広香は、分かった、と答えた。 『あとでね』 そう言った矢楚の声は笑みを含んでいる。 「うん、待ってるね」 『ん。じゃあね』 「ありがと」 『ん、こちらこそ』 「じゃあ」 『ん、じゃあ』 「……待ってるね」 『待ってて』 矢楚は、まだ切らない。