広香たちは、さっきと同じ、ピッチ中央側のサイドに立った。 選手がぶつかり合う音が聞こえる近距離にいても、 広香にはすっかり、ピッチは遠い世界のように感じられる。 後ろのサッカー部の応援も、聞こえはしても、意味を成さなかった。 矢楚は、前半戦とは違うポジションにいた。 さっき遠藤が地面に描いた、FWの2トップのすぐ下、攻撃的MFの位置だ。 プレーヤー藤川矢楚の真骨頂が発揮されようとしている。