「ファンタジスタっていうのはね」
遠藤が、話に付いてこれない広香に気付き、説明してくれた。
「ファンタジスタっていうのは、イタリア語で。
夢のような芸術的プレーで観客を魅了する選手に、ファンが贈る尊称なんだ。
シュート、パス、ドリブルの全てに、飛び抜けたテクニックがあって。
困難な局面を、閃きや独創的プレーで一気に打開してチームに勝利をもたらし、観客を熱狂させる。
そんな偉大なプレーヤーのことだよ」
憧れを込めて矢楚のことを熱く語る遠藤に、知也が思い出したように言った。
「そういえば、あいつよく言ってるよ。
魅せるサッカー選手になる、って」


