遠藤は、はっと我に返った様子で、広香に問い掛けた。
「えっ?でも、いつから?オレ、同じクラスなのに知らなかったよ」
「あ……、えっと」
そういう話、苦手なんだけどな。しかも、よく知らない男子もたくさんいるのに。
困っている広香に木綿子はすぐに気付いて、遠藤を一蹴した。
「はーい、もうそんなこといいでしょ。
広香は矢楚のカノジョだから、あきらめてね~。
あ、というわけだから。矢楚がよく見える位置は広香に譲ってね!」
木綿子は、後ろから広香の背中を押すと、サッカー部をかきわけて最前列へ進んだ。
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