「藤川くん、勘違いしてるよ。 私か月島さんかを、選べって言ってるんじゃないんだよ。 私が、望まない関係だったと言えば。 藤川サンが、お父さんがしてることは、もう犯罪なんだよ。 どうする?藤川くん」 楽しそうに言うと、柴本亜希は、公園の門へ向かって歩きだした。 矢楚は、その背中に思わず呼び掛けた。 「柴本!」 柴本亜希は振り返り、数歩後ろ向きに歩きながら、矢楚に言った。 「藤川くんは、お父さんと月島さん、どっちをとる?」 それだけ言うと、柴本亜希はくるりと前を向き、公園を出ていった。