「浮気の現場を、写真に撮ろうと思うの」 「え……」 矢楚は、声を漏らした。 「なんのために?」 「この家のため」 「家って…、すでに崩壊してるのに。第一、離婚するんだよね?」 沙与は、矢楚の問いに、ぐるりと家を見回しながら答えた。 「家は、文字どおりの意味で、この家自体。土地と建物。 この家をお父さんからぶんどるのよ」