「お母さんが自殺未遂した理由、やっと聞き出したわ。お父さんの浮気よ」 洗濯物をたたんでいた美鈴の手が止まった。 矢楚は立ち上がり、沙与が座るソファーの向かい側に座った。 かすれた美鈴の声が尋ねた。 「誰、と?」 「分からない。お母さんも相手は知らない」 まったく予期しなかった話に、矢楚は茫然とした。