母は、そんな広香の顔を眺めて言った。 「お母さんに似てるって言われて、広香は怖くなった?」 母は、答えに詰まった広香に静かに言った。 「広香の恋愛にどうこう言えるお母さんじゃないけど。 もし、お母さんに似ることが、怖い、って思うなら。 今から、お母さんがする話から、 広香が自分で教訓を学んでほしいの」 母が口元へ運んだティーカップから、淡く白い湯気がたちのぼって、 母の顔に日常とは違う彩りを添えた。 聞いてくれる? 母は、その半生を語り始めた。