悩み多き疲れた母は、指でこめかみを押しながら言った。 「どうして亜希さんにそんなお金があるのか不思議だわ……。 とにかく、このまま美鈴を人様のお金で遊ばせておくわけにいかないわね」 「俺から、美鈴に話すよ」 「いいの?」 母は少しほっとしたようだった。 「母さんは、もう休みなよ。父さんが帰らないうちに」 母は、矢楚のために湯呑みにお茶を注ぎながら静かに言った。 「お母さんね。 仕事をクビになるかもしれない。 うちの調剤薬局は、薬剤師がお客さんに、対面でお薬の説明をするのよ」