「もう……終わりにします」 母はきっぱり言った。静かだったが、宣言するようにも聞こえた。 「すいません」 健人の妻は、なぜか謝罪の言葉を口にして、ふらりと力なく立ち上がると、誰の顔も見ずに立ち去った。 ただ茫然と妻を見送る健人に、母が言った。 「健人さん、今日のところは、帰って」