「海ぃ、残念だったね」 いきなり肩をぽんと叩かれて、訳も分からず同情された。 「何のこと?」 「またぁ、何とぼけてんの! 浪くん彼女出来たんでしょ?」 ………。 思考停止。 「まさかあんた、知らなかったの?!ほんと鈍いわ」 美和の話によると、昨日校門前で他校の女子と一緒にいたみたい。 でもその前から噂は広まっていたらしい。