週末は大輔くんにゆっくり会える…

デートできる。




そう思っていたのに、なんと週末も学校に集まって練習をする事に決まったらしい。


大輔くんが土曜の休み時間に私に言う。



「優…ほんまごめんな…」

「ううん、仕方ないよ」




しょんぼりする大輔くんに、精一杯の笑顔を向ける。




「優と遊ぶほうがええのに…」


大輔くん…そう言ってくれるだけで嬉しいよ。





そんな私と大輔くんのやり取りを聞いていたのか、前の席にいたミカンちゃんが後ろを振り向き会話に加わる。



「優ちゃんっ大丈夫!大輔が浮気しないようにあたしが見張ってるよ」



ミカンちゃんは屈託ない笑顔で言ってくれる。




「俺、浮気なんかせんし」

「あははっごめんごめん!知ってるよ。でも彼女的には心配やん?大輔女心をわかってへんな」


「はぁ~余計なお世話やし!な、優?」

「え、あ……はは」

「せやけど昨日の練習でも大輔ってばさ~」

「はいはい、もうミカンは黙っとけや」

「え~~ひどーーい!」  
 



ミカンちゃんは、善意で言ってるんだろう。

なのに、私は良い気分がしなかった。