【蜜】



今日で紫と離れて2週間…。



毎晩見る紫の夢に苦しくなって目を覚ます。



正直会いたい。



手紙すら届かない紫がいる場所…。



あたしに心配かけたくないからって、短期集中で講義を受けることは聞いてない。



周りから教えてもらって知ってるくらいで。



内容はイマイチわからないけど…。



「心配だなぁ…」



携帯でいつでも声が聞けるこの時代。



なのに急に電話も手紙も、通信手段が断たれるのはキツい。



現代社会の悪いくせなのかな…。



少しでも紫の存在を実感したくてやってきたのは紫んち。



「これはお嬢さん、久しぶりに来たねぇ」

「父上ってやっぱり紫に似てるぅ~…」

「なんだ、もう寂しいのかい?ミッチーらしくもない」

「父上の意地悪!!」



からかわれた…。



だけど双子に癒されて、母上と言い合って。



少し会いたい気持ちが落ち着いたかも。



「ミッチー、いいもの貸してあげる」

「なに!?」

「はい、紫の」



紫の…部屋着っ!!