そんな私を見て男はまた軽く鼻で笑う。 「俺のこと知りたいか?」 男の問いかけに私はこくんと頷いた。 そりゃ、マジックのように現れて、神様だと名乗られて、 私のことを知っているんだもん、尚更気になる。 「そうだな……京豆腐の揚げが食べたい」 「……はぁ……」 「なかなかうまい油揚げだと聞いた」 「京都行けば食べれるんじゃないの?」 「それを食べないと話ができない」 「…………えぇ!?」 もしかして私に今、京豆腐の油揚げを買って来いってこと!?