陰陽(教)師

「オレ的にはバレないと思ったんだけどな」

「なんの根拠で言ってるのよ」

「やっぱ三池と明菜ちゃんて仲いいよね」

鈴子の発言に「どこがよ」と返しながら明菜は体育館の階段へ腰を下ろした。

「…てか鈴子、ずいぶんすっきりした顔になったわね」

「そりゃ体調戻ったんだから当たり前だろうがよ」

「三池君は黙ってて」

明菜の氷の視線が、崇史の口をふさいだ。

「仲いいよ、やっぱ」

2人のやりとりを笑顔で見ながら、鈴子は明菜の隣に座った。

「でもさすが明菜ちゃん。クラスメートのことをよく見てる。委員長のカガミだね」

「…やはりなんか心境の変化があったのね」

「うん。あたしね、先生のことであせらないことにしたんだー」

「あせらない?」

明菜は首をかしげた。

「昨夜の先生の言葉でさ、あたし思ったんだー」

「昨夜の言葉って、『俺は教師だ』ってくだり?」

「生徒を信じて身を案ずるうんぬんってやつか?」

明菜と崇史の問いかけに、鈴子はうなずいた。