─────…… 朝の光に目覚めれば、あたしは産まれたままの格好で広い腕の中にいた。 離さないように回された腕に愛を感じたなんて、乙女か、と突っ込む。 起こさないように指先を解けば、無機質なリングに触れた。 現実に引き戻された気がして締め付けられる胸が苦しい。 どうしょうもなくこの人が好き。 理由なんて無い。 そう思う強い感情と、冷静に活動する頭が見なくては良いものを見つけたりする。