かといって、選び直す時間も無駄な気がして、私はレギンスの上にショーパンを重ねて穿く事にした。



「これで良いや」



私はパパッとメイクをし、ショートの髪にアイロンもかけた。

英字柄のプリントパンプスを履いて、「いってきまーす」と言いながら、家を飛び出した。

…今なら18時5分のバスに乗れる!

それを逃すと、20分までバスがないのだ。

それだと基槻を待たせてしまう。

専門時代にデビューしたパンプス。

パンプス使用歴3年目の私にしては、よく走ったものだ。



「間に合った…」



ショート以外は、全てお母さんからのプレゼント。

…もう、レギンスは穿かないかも。