家に着き、私はお母さんに断りを入れてから、部屋で服を選ぶ事に没頭した。

基槻が仕事を終える時間は18時半頃。

だから、18時に出るとしても、まだ1時間は余裕がある。

デイサービスの送りの時間は基本的に16時前後で早いんだ。

送りがあると、勤務の終了時間が17時を過ぎちゃうんだけど。



「これで良いかな…」



私は全身鏡の前で、自分の格好を見て固まった。

お母さんに貰った、白のロゴ入りロングTシャツに、黒のベスト。

ダメージレギンスを穿いた。



「は…恥ずかしいよね…;;」



お母さんのセンスは悪くないけど、私には少し恥ずかしさを感じた。