―基槻 SIDE―



―――19時、ようやく俺は帰宅した。



「おかえり!」



リビングからクタクタな俺と違い、まだまだ元気な遊が出迎えてに来た。

…癒しだ。

ちょっと変態疑惑を持たれそうな事を思いながら、「ただいま」と返し、遊の頭を引き寄せた。



「ちょっ!;;
ここ、玄関だよっ!;;」



遊は顔を赤くしながら、俺から逃げようとする。

この3年半ほどで慣れて来たとは言え、遊は不意討ちに苦手らしい。

こんな遊でも、仕事ではバリバリらしい。

忘れ物を届けた時、信子さんて人が言ってた。

「今度、見に来たら良いわよ」と言ってたけど…いつ行けば?

明日、俺…休みだな。