世の中は変わり、めぐり、あたし達も変わって行くだろう。どう変わるかは分からないけど、いつまでも変わらないだろうここからの景色を、また見に来よう。
くいっと、冬海の手に力が入って、立ち止まった。急に止まるから肩に少しぶつかってしまった。
「……?」
冬海の横顔を見る。いま、という口の動きをした。そして冬海は振り返る。あたしも、つられて振り返った。白黒の灯台。その後ろに海と空。
「今、父さんの声がした」
太陽が眩しくて、目を細めた。
「冬海、って……」
あたしには風の音しか聞こえなかった。でも、もう1人一緒に、この景色を見ていたのかもしれない。そう思いたい。父さん、と言った冬海の横顔が泣きそうだったから。
繋いだ手を、祈るように握る。
ああどうか。これからも、2人がずっと続いて行きますように。
痛みも悲しみも絶望も、もうこの人に落ちて来ませんように。もう涙を流して苦しむことがありませんように。もう大事なものを失ったりしませんように。
あたしの願い。
あたしは空を見上げた。目を閉じても、焼きついた青は離れない。胸にも焼き付いて、離れない。
再び目を開けると、冬海の笑顔があって、嬉しくて流れた涙も、きっと綺麗な青色だったに違いない。
---- end.
くいっと、冬海の手に力が入って、立ち止まった。急に止まるから肩に少しぶつかってしまった。
「……?」
冬海の横顔を見る。いま、という口の動きをした。そして冬海は振り返る。あたしも、つられて振り返った。白黒の灯台。その後ろに海と空。
「今、父さんの声がした」
太陽が眩しくて、目を細めた。
「冬海、って……」
あたしには風の音しか聞こえなかった。でも、もう1人一緒に、この景色を見ていたのかもしれない。そう思いたい。父さん、と言った冬海の横顔が泣きそうだったから。
繋いだ手を、祈るように握る。
ああどうか。これからも、2人がずっと続いて行きますように。
痛みも悲しみも絶望も、もうこの人に落ちて来ませんように。もう涙を流して苦しむことがありませんように。もう大事なものを失ったりしませんように。
あたしの願い。
あたしは空を見上げた。目を閉じても、焼きついた青は離れない。胸にも焼き付いて、離れない。
再び目を開けると、冬海の笑顔があって、嬉しくて流れた涙も、きっと綺麗な青色だったに違いない。
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