もう独りで震える夜を過ごさなくていい。怯えて眠らなくて良いよ。おばあちゃんはもう居ないけど、あたしが居る。

 離れたりしないよ。

 ねぇ冬海。あたしの体中、目も口も、手も胸も心臓も、あなたを好きだって言ってる。聞こえる? 息を殺しても。

 どうして、こんなに。


「じゃあ、明日は……何しよっか」

「……もうちょっと、冬海とこうしていたい」


 1人で不完全なんだったら、2人なら、良いよね。

 冬海の首に腕を回す。温かかった。

 背中に当てられた手も、温かかった。

 涙が出るほどに。









      One end and one opening .