「良いって、今晩も泊まっていきなよ」

「えー」

 うちのお母さんが言ってたようなことになりそうだ。

 泊まっちゃおうか。どうせ休みだし、ね。まだみんなで居たい。


「とりあえず、歯磨きして顔洗って。ご飯!」

 元気よく美由樹がベッドを抜け出す。あたしも行こう。枕元にあったケータイを手に取る。



「?」

 ピカピカと点滅している。なんだろ。開けると、着信だった。誰だろう?

「……知らない番号だ」

「電話?」

「うん。でも登録してない番号。知らないなぁ」