月光レプリカ -不完全な、ふたつの-


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 もうかれこれ2時間はこうしているだろうか。放課後の図書室。

 午後の授業のあと、梓と美由樹と別れてここに来た時は数人の生徒が居た。でも、1人減り2人減り、今はもうあたししか居ない。

 薄暗くなってきていて、もうあたしも帰らないといけないんだけど、なんかまだこうして考え事をしていたいような、考え事をしているフリをしているだけのような、とにかく頭が働かずボーッとしている状態。


 図書室の窓から見える外を、下校する生徒が見えていたけれど、もう誰も通らない。


 昼間、授業に集中できなかったから、図書室で勉強しようと思って来たのに、結局は教科書とノートを開いただけ。シャープペンの芯だって減ってない。