私は洞窟の中に入った。


車いすに乗り、真っすぐに進んで行った。


進んで行くと、光で満ちた場所が見えて来た。


私はそこに向かった。


無意識で光を追い求めると、光が私を包み、私の身体を分解し始めた。


そこで私の意識は消えた。










次に目を空けた時、私は小さなカプセルのような場所の中にいた。


視界をぼやけていたのでハッキリとは確認できない。


まるで、久しぶりに外を見るような感覚だ。


時間が立つと見えるようになった。


そして、カプセルの扉は開いてことに気付いた。


誰かが私のほうへ近づく音が聞こえた。


寝ている私を見上げるように、一人の男が私の視界に入った。


男は右手を差し出した。


私は重たい腕を持ち上げ、男の右手を掴んだ。


男は笑みを浮かべた。










「ようこそ、現実世界へ」