<報告書>(要約)


『現実世界』へ調査部隊として二人で向かう途中に多才能力者と遭遇。


超越者で撃退しようとしたが、多才能力者と互角以上の戦いをしたため、多才能力者も現実世界に送らせた。(閉じ込めた)


現実世界への侵入に成功。


ただし、問題が生じる。


意識は自分自身だが、身体が違う。


多才能力者であるNO.2は二十代の女性から幼少の女の子に変化。


調査部員の一人はシステムチェックを行い。


残りの二名は現実世界を調査。


報告通り、暮らせる環境である。


施設内から半径1Kmを行動範囲として調査する。


仮想世界同様の生物が確認されるが、未確認生物(担当者にとって)も確認される。


長い年月による生物の進化が考えられる。


システムチェックに関しては、管理された5億人は今も生命を維持している。


ただし、ただし食糧はなし。


管理者からの話では、環境はもとに戻ったことにより施設外に出られるため、生活が可能になった。


調査部隊は現地で食糧を確保。


『才能』による能力は使用不可。


多才能力者がいたため、能力を失った状態の人間も観察することができた。


その結果、調査部隊としては役に立たない。


日ごろから能力を重視した生活スタイルでは現実世界での生活が困難とされる。


一週間後、調査部隊は仮想世界へ帰還した。


その際、仮想世界での時間が一カ月経っていた。


管理者の話では管理システムによる演算時間がかかるため、現実世界と仮想世界の時間には約4倍の差が生じると聞かされた。