僕と琳が
付き合い始めるまで
長くはかからなかった。

長くはかからなかったのに、

琳の容態は
スゴく悪くなった。

学校にも
あまりこれない状態だった。

痛み止めの薬を
飲んで副作用とかで、

辛いはずなのに…
キツいはずなのに…

琳は僕の前では、
涙をみせなかった。
弱音をはかなかった。

でも、知ってるんだ。
僕がいないとき、

琳がどれだけ泣いたか。
琳がどれだけ叫んだか。

それなのに
僕は何もできない。

…僕は無力だから。

何で琳を選んだの?
何で琳が病気なの?

神様は不公平だ。

どうせなら僕が…
何度、そう思ったか。

…でもやめた。

琳に悪いと思ったから。

琳が頑張っているんだ。

僕も弱い所を
見せちゃいけない。

一緒に頑張って
行くんだ。

辛いことだって、
2人なら半分って言う。

嬉しいことだって、
2人なら2倍って言う。

僕は何も
できない訳じゃない。

しなかっただけ。

“努力は報われる”

きっとそう。

神様だって、
解ってくれるはず。



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