ポーッとしていたら、すぐそばから、先生に顔をのぞきこまれて。
「・・・っ!!」
心臓がはねて、ガタッ!と、イスの背もたれに、寄りかかってしまう。
・・・ち、近すぎるよ、先生。
息ができない。
口を結んで息を止めるわたしを見て、柊先生は、ふ、と笑って。そんなとき。
ーーピリリリ、ピリリリ。
先生の白衣に入っていたピッチが、タイミングよく鳴った。
「はい、柊です」
わたしから離れて、イスから立ち上がる、柊先生。
ホッと、止めていた息をはく。
「はい・・・はい、了解です。こちらから向かいます」
柊先生は、真剣な顔で、電話の向こうの相手と話をしている。



