やっと、アンレス王とその従者は出て行った。 「はぁ、疲れた」 「レイア様、あなたうそを使われましたわね?心の声が私には聞こえましたわ」 やっぱりスイレにはかなわない。 「ああ、ダダもれでなかったことだけが何よりだ。そのうちうっかり口を滑らせ ようか」 「駄目です。わざとは、やるなら“うっかり”ですわ」 「注意するところが違うと思うのは私だけか?」 その言葉に返事はなかった。