ほんとは、ちょっぴり寂しいんだけど。


あたしの大好きなお母さんが、大好きな音楽をやれない姿を見ることの方がきっと辛い。



だから、あたしはお母さんの背中を押すんだ。



お母さんの涙腺が完全に決壊した。


辛かったんだなぁ…、とお母さんの涙を肩に感じながら思った。

無意識にお母さんの背中を、赤ちゃんをあやすように、ゆっくり ぽん ぽんと叩いていた。


それからしばらくはお母さんの嗚咽だけがあたしの部屋に響いていた。



「……美保、ありがとうね…」


「うん、…お母さんには涙よりお日さまみたいな笑顔のほうが似合うんだから、ね。」


「ふふ…、そうね。お母さんはまだ若いもんねっ」




そう言ってあたしに向けられた お母さんの笑顔は、いつも小さい頃から見てきたまっすぐな笑顔だった。













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