少し怖い感じがする男の子だった

「俺は何とも言えない」

男の子の低い声に恐怖を感じた。

私は奈麻ちゃんの後ろに隠れた。

「屡那?どうしたの?」

「たぶん緒杜が怖いんじゃないかな?初対面だし」

「なるほど、緒杜ちょっと怖いもんね」

奈麻ちゃんはそう言いながら私の頭を撫でてくれた。

奈麻ちゃんの手はお姉ちゃんの手みたいに優しかった。

「なぁ、俺が悪いのか?」

「悪くはないと思うぜ?」

「屡那、緒杜は見た目が怖いけど中身は椿より優しいよー」

「は!?俺のが優しいし!!」


私は思った。
奈麻ちゃんは少しだけSだ。