「……戻るか」 俺は佳代が出て行った後、一杯だけ酒を飲み酒場を後にした。 まだ冷たい風が体を貫く。 けど今の俺にはそんなことはどうだっていい。 問題は… 桜だ。 佳代の目は本気だった。 桜にもしものことがあったら… そう考えると怖くて仕方がなかった。 こうなってしまった以上、俺が全力で桜を守るしかない。 俺なんかどうなってもいい。 ただ桜さえ無事なら。 俺はそう本気で思いながら冷えた体を擦り、城までの道のりを歩いた。