「ありがとう市之助。勇気出たわ」


「それはそれは良かったです♪」



市之助はニコッと私に笑顔を向けた。



海……



明日、家にいるかしら…



「あ、姫様!!ならお供に水野様と行ったらいかがですか?」



「えっ、空と?」



「はい。水野様は剣術の達人ですし…姫様1人では危ないかと」



「そう…かしらね…」



「そうですよ!!水野様には僕から言っておきますから」



「えぇ、分かったわ。ありがとね市之助」



「ありがたきお言葉にございます♪」



市之助はそう言い残し、部屋を出た。



良かった。



空がいればまだ安心かも…



正直1人では不安だったから。



よし。



明日、海に全てを伝えよう――…