私は急に恥ずかしくなってきて、顔を自分の両手で覆った。
そうしていると次の瞬間、驚くべき事態が私達を襲った。
『キース、キースキース!』
まっ・・・まさかのキスコール!?
そ、そんな!!信じらんない・・・。
私が驚いていると、余裕のある声が私の耳に降ってきた。
「樹菜・・・顔、あげて?」
その声はもちろん、私が大好きな人のものだ。
将さんはそう言うと私の顎をつかんで、顔をあげさせた。
私は将さんの瞳を見た。
なんて色っぽい瞳なのだろうか。
だんだんと将さんの顔が近付いてくる。
私も将さんの瞳に惹かれ、自分からも顔を近づけた。
そしてだんだんと二人の距離は縮まり・・・0になる。
その瞬間に、歓声があがった。
私はその歓声で目を覚まし、すぐに唇をはなした。
観客の先頭を見ると、ピースサインをして歯を見せて笑う里沙たち。
その横には総さんたち。
皆、微笑んでくれてる。
私は鼻の奥がツンと痛んだ。
私は将さんに抱き抱えられたまま、将さんをギュッと抱きしめた。
これからはもう“家政婦"とか“おもちゃ"だからという理由であの家にはいない。
私は・・・将さんの彼女として・・・。
ずっとあの家にいたい。
私と将さんが出会って、話して、笑って、泣いて、怒って、迷って・・・そんな家に。
そして・・・
ずっと・・・ずっと―――――――
「「大好き・・・」」
―END―


