涙の粒だということを慶太は感じとったのか、慶太は私の顔を覗き込んできた。
私は涙を見られないように俯き、必死に涙を拭う。
そうしている間にも慶太は私の顔を持ち上げた。
私の顎を慶太の親指と人差し指で。
慶太と私の目線が絡まる。
あ、ちょうど今が観覧車の頂上だ。
外の景色を見たいけど、見れない。
そのかわりに慶太の顔がどんどん近づいてくる。
私はまだ涙がとまらない。
私は怖くて“やめてよ"の一言がでない。
キス、本当にキスされそうなのに涙が邪魔をして慶太を突き飛ばせない。
助けて・・・
誰か・・・
誰か・・・!!
将さん・・・!
慶太との距離が0になりかけたとき、私のケータイが震え出した。
私はそれがチャンスだと思って、ケータイをとって通話ボタンをおした。
かけてきた相手が誰からかも確認しなかった。
慶太はあきらめたのか私からもう一度距離をとった。


