そんな言葉がやっと伝わったのか、慶太は笑うのをやっとやめた。
『え?
用件?
とくにもうねぇけど?
つか伝え終わったけど?』
・・・――――――――プチン
私の中で何かがキレた。
言葉がドンドン飛び出そう。
頭の中のパソコンのキーがタッチタイピングで高速にキーがたたかれる。
そのおかげで出力機能が倍速ではたらく。
「このバカっ!
もう切る!!!」
私の怒りのバロメーターが最大値より少しとびでた。
私は怒りにまかせ、通話終了ボタンを思い切り押そうとケータイを耳からはなそうと思ったときだった。
慶太がまだ声を張り上げる。
『いや、ちょっと待て!
ある!用件!』
ケータイを少しはなしていても聞こえるって、どのくらい声をはっているのか。
私は耳から離しかけたケータイをまたその声をきいて耳にケータイをあてなおした。
そして冷たく突き放すように一言。
「早く言え」
なんとか怒りのバロメーターを少しずつおとしながら先程よりも落ち着いた声で言った。


