でもわたしたくねぇ。



諦め悪いな…俺。



樹菜が傷つくのなんてわかってるのに。




「絶対渡してやんねぇ」



俺は隣にいる樹菜の肩を引き寄せた。




樹菜は悲しそうな顔をしていた。



俺はまた樹菜を傷つけてる。




俺のバカヤローっ。




でも・・・離したくない。




俺ってなんでこう自己チューで自分勝手でバカなんだろ・・・




樹菜を諦めるなんてできねぇ。



初めて本気で好きになった人だから・・・



もう少し、俺が大人になれれば・・・樹菜を傷つけないで済むのだろうか。