え・・・!?
聖、何してるの!?
やめてよ!
私はただ固まることしかできないでいた。
心の中では色々な言葉が飛び交っているのに。
「てめぇ・・・」
将さんは水溜まりが所々にあるアスファルトに殴られた頬を抑えながら座り込んでいる。
上から将さんを見下げる聖。
下から聖を見上げる将さん。
「聖。
俺はもう我慢しねぇから」
将さんはゆっくり立ち上がり聖を睨む。
なに・・・、このドラマみたいな展開。
私はただ突っ立っているしかなかった。
そんな私は気にされず、聖が口をひらく。
「上等だ・・
樹菜・・・
帰るぞ」
聖は私の腕を掴んだ。
そんな聖のおかげでハッとした。


