イケメンたちと胸キュンLife☆



私が腰をおろして数分たった頃だった。


パシャ・・


パシャっ・・・・



水溜まりを走る音が私の耳に響き渡った。



近付いてる?


耳にはいりこむ音。



一瞬、期待してしまった。


でも顔をあげなかった。


いや、あげたくなかった。


また、さっきみたいに期待が外れて泣いちゃいそうだから。


この足音をならしている人物を見たくない。


そうして自分の両腿に顔をさっきより強く埋めた。


そうした次の瞬間、誰かの声が耳にはいった。


「樹菜ちゃん・・・!」


一瞬、自分は馬鹿なんじゃないかって思った。



私が望んでた声。



そういう声が耳にはいりこんだから。


自分はどれだけこの声が聞きたいんだって、馬鹿だって思った。


この声を聞いたら、自然に顔をあげてしまう。


私の目に飛び込む人物。



やっぱり、私の耳は間違ってなかった。



私の目には、将さんが映り込んでる。


傘さしてない・・・


将さん。


次の瞬間―――いきなり将さんは私の手首を掴んだ。



びっくりして立ち上がった。