「………っ…」 「那香…。 こんな…傷付けられて…」 「…………け…ぃ」 「怖かったな… 辛かったな………。」 「……っ……珪っ……」 「大丈夫…大丈夫…。 もう大丈夫…だから…」 私は 怖くて怖くて 痛くて震えたのに 朽ちたはずの心は 熱くなった 安心した 珪の体温は陸と違う 柔らかくて 優しい体温だった