ただ

 息をして

 瞬きをして

 窓の向こうに見える
 揺れる木を眺める

 「無理すんな…」

 誰かの声

 頬に触れる手

 気持ちいい

 目を閉じる


 「もう少し、眠れ」



 意識が遠退く


 「もう大丈夫だから…」


 やさしいこえだった