君、依存




 「珪ー」

 理科室はがら空きで
 準備室を覗くと
 いつもながら
 度がキツそうな眼鏡をかけた
 珪が居た

 珪は一瞬顔を向けて
 また大量にある
 提出されたノートに
 目線を戻す

 「手伝おうか?」

 「ノート提出してない奴に
 そんなの頼まねーよ」

 無表情
 珪って本当表情変えないな

 「珪、笑ってよ」

 「やだ」