「那香?」 「…え?」 「…や、何か 黙り込んだから」 「あぁ…何でもないよ」 龍は受話器越しに笑う 言えない 理科室で見た、なんて あの子だれ?なんて 聞けない… 「起こしてごめんな?」 「ううん、いいの…」 「じゃあ、おやすみ」 「…おやすみ。」 龍を… 失いたくない