「二人が付き合ってもうすぐ2カ月か~。早いねぇ~」 「うん。早いね……」 りっちゃんはうちわで顔を仰ぎながら懐かしむようにそう言う。 もう二カ月が経ったんだね。 りっちゃんに言われて、ようやく過ぎていった月日を思い返した。 『一哉先輩』という呼び名から『一哉』に変化したのも。 敬語ではなくタメ語で話せるようになったのも。 毎日欠かさずするメールも電話も。 一哉の家に遊びに行くのも。 抱き合って……当たり前のようにキスをするのも。 一哉はあたしにとって、とても大切な存在になった。