あの後、私はお兄ちゃんに連れられ家へ帰ってきた。

玄関先でお母さんに抱きしめられた。



「雛那、ごめんね。

ずっと言えなくて…

寂しいと思うけど、海斗君の夢の応援してあげようっ」



私は何も言う事が出来なかった。

頭がついてこない。

海斗は居なくなった。


この日、私はすぐにベットに入った。

携帯の電源を切っていたから、スズちゃんや陸から何通ものメールを見たのは次の日だった。



次の日

お兄ちゃんと陸が家に来てくれた。

2人から聞かされた。


海斗はお兄ちゃんを探してくれた事。

そして、私以外の人が海斗の海外行きを知っていた事。


もちろん、お母さんもお父さんもお兄ちゃん、スズちゃん、陸、修矢さん、結衣さん。


これを聞いて昨日のお母さんとスズちゃんの様子がわかる。

私に後悔をしないようにって言ってくれたんだ。



「海斗の手紙に英語でこう書かれていたの…

これってどうゆう意味?」



私は海斗から貰った手紙を2人に見せた。

英語を読む事が出来るが…意味がよく分からない。


1年間、海斗に教えてもらったのに…



手紙を受け取ったお兄ちゃんが教えてくれた。



「Thank you so far.

And I'm sorry.


I love you, Hina.


今までありがとう。

そしてごめんね。


雛那の事が好きです」