七生さんから聞いた話だけど……。

今から来る“お友達”は七生さんと同じ学校の人らしい。


「七生さんって今、いくつなんですか?」


「ん、俺?……あれ言ってなかったか。
俺は大学生だよ。大学2年生」


「へー、知らなかったです」


「そっか。今から来るやつは俺と中学から一緒でさ、昔からよく遊んでいたんだ」


七生さんのお友達が会えるのが楽しみなる。

大学生になってまで仲の良い友達がいるなんて……羨ましいな。



七生さんと話していると……
チャイムの音が、響き渡った。


「あっ、来たな」


七生さんが立ちあがると……緊張し始めた。

高校生の私が大学生の人と接する事など全くない。


お兄ちゃんが一緒にいたら、七生さんと同じだったのに……。


心でひっそり思ったけど……
無理やり、心の中へ押し込む。


「おー、結構片付いているなー」


「だろっ?半日はかかったし」


七生さん達がリビングに戻ってきた。


「紹介するよ。

お隣さんの春野 雛那ちゃん」


「初めまして。
高校2年生の春野 雛那です」


「俺は海斗の友達の広瀬 陸(ヒロセ リク)です。
よろしくね、雛那チャン」


広瀬さんはとってもフレンドリーな感じが印象的な人だ。