「1ヶ月……?」


ポカンと口を開けて治療をしてくれたガラムを見る。


「私の見立てではもっとかかるかと」


ガラムが真剣な顔をして言う。


「ここでゆっくり休むと良い」


ルーファスが言うとクリスは大きくかぶりを振った。


ふわふわと舞うストロベリーブロンドに一同が見入ってしまうくらいに美しい髪だ。


「そんな!!」


「宿代は浮くぞ?」


それはうれしいが、自分が城に滞在するのは身分不相応ってものだ。


クリスは戸惑った。


「今は大人しく身体を休めてください」


ガラムが戸惑っているクリスに言う。


クリスの返事を待たずにルーファスとガラム、イレーヌが出て行きキースだけが残った。